最近CMなどで広告されていることもあり、「ファンドラップ」の認知度が高くなってきました。
資産運用を任せるという意味では「ヘッジファンド」と「ファンドラップ」は似た性質を持つ商品と言えます。
ですが、投資家(特に機関投資家や富裕層)の間では、まだまだヘッジファンドの方が圧倒的な支持を得ています。
ヘッジファンドがファンドラップより選ばれる理由どこにあるのでしょうか?
ファンドラップとは
「ファンドラップ」とは、証券会社が個人投資家と投資一任契約を締結し、運用を行っていくものです。個人投資家から資産を預かり、どの商品に出資するかは証券会社が裁量をもって判断していきます。
つまり、資産を預けるからお任せで運用して下さい、という商品になります。
一方「ヘッジファンド」はどうでしょうか。
ヘッジファンドも、資産を預けてファンドマネージャーが裁量をもって運用する、という商品・サービスです。
資産を預けて運用を任せるという意味では、ヘッジファンドとファンドラップは非常に似ています。
では、なぜヘッジファンドの方が個人投資家に選ばれるのでしょうか。ヘッジファンドとファンドラップの差異について見ていきたいと思います。
理由① ヘッジファンドは絶対利益を追求する
ヘッジファンドは「絶対利益」を追求し、ファンドラップは「相対利益」を追求します。
「絶対利益」を追求するとは、どんな相場状況であっても投資家の資産を増やすことを目指した運用を行うという意味です。
一方、「相対利益の追求」とは、TOPIXなどの指標を定め、それと“比較して”プラスであることを目指します。
投資家にとっての問題点としては、相対利益を追求すると、資産が減っても良い運用とみなされる場合があるということです。
例えば、ある期間でTOPIXが10%下落していた場合、TOPIXより資産の下落幅が少なければよいということになるので、9%しか資産が減らないことを目指す、といったスタンスになります。
確かに相場全体の動きは運用成績に大きな影響を与えますが、投資家としては知った事ではありません。
「資産を減らされてよし!」とされてはたまったものではありません。
どんな状況でも利益を上げようとしている人に運用を任せようと思うのが普通だと思います。
このスタンスの違いが、ヘッジファンドがファンドラップより選ばれている理由の一つと考えられます。
理由② ヘッジファンドは「私募」ゆえに利益を最優先にした運用ができる
金融商品は投資家の募集方法によってルールが異なります。募集方法の区分として「公募」と呼ばれるものと「私募」と呼ばれるものがあります。
「公募」とは広く一般に投資家を募集する方法です。
銀行や証券会社などのホームページでも投資信託などが販売されていますね。このように、不特定多数に向けて販売する方法は公募に当たります。
公募では広く多数の人に宣伝や販売を行うため、情報の開示義務や運用手法の制限など厳しいルールがあります。そのため、利益のみを追求した運用手法を取りにくいという事があります。
一方、「私募」とは私的に投資家を募集する方法で、主に数十人〜数百人程度の投資家を対象とします。
不特定多数に向けての販売は不可のため、テレビCMなどで見かけることもありません。
ですが、公募と異なり運用手法に対する厳しい制限はありません。
そのため、利益を追求した運用手法を実践することができます。
この運用手法における自由度の高さが、ヘッジファンドがファンドラップより選ばれるもう一つの理由と言えます。
ヘッジファンドに出資するには
ヘッジファンドは上記の通り、利益を追求した運用を制限を受けることなく実践してくれます。ただし、私募のため探し出すのに苦労するというハードルがあります。
管理人は外資系投資銀行に勤めていた時の人脈をもとに、ヘッジファンドとコンタクトを取り出資に至っています。
個人的にヘッジファンドとつながりがある人はコンタクトもすぐ取れますが、多くの方はそうではないでしょう。
また、ヘッジファンドと一言で言っても玉石混淆です。様々な種類のものがあり、私募ゆえに情報も少ないため、どのヘッジファンドがいいのか判断するのは難しいでしょう。
そこで、本サイトでは管理人が信頼できると判断したヘッジファンドをランキングにて紹介しています。
一般の個人投資家がヘッジファンドに投資するには、まずヘッジファンドに問い合わせてみる必要があります。ヘッジファンドを検討してみたいという方は、気になるところに是非問い合わせてみてください。