ヘッジファンドは様々な手法を駆使して、リスクとリターンのバランスをコントロールしています。
ここでは、ヘッジファンドが採用する代表的な4つの運用手法(リスク管理の方法)についてご紹介いたします。
1. アービトラージ
アービトラージとは「ある商品が異なる価格で市場に存在するときにその差分を収益とする」投資の手法です。
「理論価格」と「実際の価格」の乖離(かいり)に注目し、いずれは理論価格に収斂していくはずだという考えのもと投資を行います。
アービトラージは「裁定取引」とも呼ばれます。
具体例としては、日経平均と日経平均先物などがよく利用されます。
現在の日経平均から、将来の理論価格と言うものが計算できます。その理論価格と先物価格を比較し投資判断を行います。
先物価格が理論価格より安く割安であれば先物を「買い」、現物を「売り」ます。
その後、反対売買を行い利益を確定させるのです。
この手法であればリスクを小さく取引をすることができます。
取引1回当たりの利益が小さいこともあり、取引回数を多くしたり、レバレッジを掛けることで利益を大きくしています。
2. イベント・ドリブン
これはM&Aなどの大きなイベントの際に、「株価と理論価格に乖離が生じること」注目して収益を上げる手法です。
M&Aなどが起きると、株価は大きく動くことがあります。
しかし、それは必ずしも理論価格を反映しているとは限りません。
株価はいずれ理論価格に収斂していくはずだと考え、その差分を収益とします。
これは理論価格を根拠とした取引であり、リスクを抑えて大きなリターンを得られる可能性のある手法と言えます。
3. ロング・ショート戦略
これは「ロングポジション(買い)とショートポジション(売り)を組み合わせることでリスクをヘッジする」戦略です。
ロングポジションとは株式を「買い」で持っている状態を指します。すなわち、買っている株が上がれば利益が出る状態です。
ショートポジションとは株式を「売り」で持っている状態です。すなわち、売っている株が下がれば利益が出る状態です。
例えば、ロングポジションのみの場合、相場が下落すれば大きな損失が出てしまいます。
その時に、ショートポジションを持っていれば損失を減らすことができるのです。
もちろん、ロングポジションのみの場合と比べて、相場が上がった際の利益も減少してしまいます。
そこで、ベストなリスクとリターンのバランスとなるようにポートフォリオを組むのがファンドマネージャーの腕の見せ所となります。
ただ株式を保有するのではなく、楽観的・悲観的、両方のケースを考えて選択することで、安定した収益を実現しています。
4. マーケット・ニュートラル
「ロングとショートのポジションを同程度保有することで相場の影響をなくす」という投資手法です。
ロングとショートを同程度保有すると、相場が上昇しても下降しても利益が出ないように見えますが、もちろん利益が出るようになっています。
株は相場の上昇に対してどの銘柄も同じ割合で上昇するわけではありません。
「値上がりしやすく値下がりしにくい株」を買い
「値上がりしにくく値下がりしやすい株」を売るのです。
これらは株価を理論価格と比較し割高か割安かで判断することができます。
ヘッジファンドは理論価格に基づき、リスクとリターンを管理したポートフォリオを組むことで安定したハイリターンを生んでいます。
ヘッジファンドに実際に投資するには
ヘッジファンドが様々な手法を駆使して、リスクとリターンのバランスを上手くコントロールし、安定して収益を上げていることが理解できたかと思います。
では、ヘッジファンドに個人投資家が出資するにはどうすれば良いのでしょうか。
ヘッジファンドはホームページなどである程度の情報は公開していますが、詳しい事業内容は対面で説明することがほとんどです。
気になるところがあったらまずは問い合わせてみる事をおススメします。
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