一口に資産運用といっても様々な手法があります。
ですが、「この手法こそが万人向け」といったような運用方法はありません。
なぜなら、投資につぎ込める「資産の差」によっても取るべき運用方法は大きく異なってくるためです。
もっと端的に言えば、資産を持っている「富裕層」と、多くの資産を持たない「一般の層」の方では取るべき運用方法が全然違うのです。
資産のある人の運用方法
すでに資産を持つ「富裕層」は、リスクを取らずに確実に増やすことを求めています。
例えば、既に資産が10億円を超える人が、投資によってそれをさらに10倍に増やそうとは思わないでしょう。
仮に10倍を目指すのだとしても、投資による増加を目指すのではなく、何か事業を始める人の方が多いではないでしょうか。
資産のある富裕層と呼ばれる人たちは、資産を10倍にすることを目指すのではなく、“減らさない運用”を目指します。
実際に、富裕層が投資によって期待するリターンは多くて3~5%だと言われています。
10億円の3%は3,000万円にもなり、すでに多くの資産がある人は、このリターンだけでも十分に暮らしていけるのです。
このため、富裕層は「不動産投資」などで安定した収入を狙います。
不動産投資は、空室リスクや管理コストがかかりますが、場所をしっかりと選び、「都心」などで、かつ「ローンを”組まず”に」運用をすれば、安定して収入を得ることができます。
現状維持 +α 程度を目指すのであれば、この運用方法で十分なのです。
富裕層ではない人の運用方法
とはいえ、日本において資産を1億円以上持っているようないわゆる「富裕層」と呼ばれる人は実に2%程度しかいません。
つまり、残りの98%の人たちは、堅実にコツコツと運用しているわけにはいかないのです。
100万円を1年かけて3%増やして、103万円(+3万円)にするくらいであれば、少し残業をするかバイトでもした方がよっぽど早いです。
積極的かつ集中的に資産を増やしていく必要があります。
近年、120万円までの非課税枠が設定されたNISAがスタートしたことにより、120万円ほどを元手に投資信託を始める人が急激に増えています。
もちろん投資を始めるのは個人的に良いことだと思いますし、元手の資金の大きさは大した問題ではありません。
しかし、この場合に投資信託はあまりオススメできません。
投資信託は、資産を増やす方法としては不利だとされています。
日経平均や東証株価指数などのインデックスを上回る実績の投資信託は非常に少なく、実際ほとんどのものがインデックスを目標として運用されています。
インデックス程度の運用成績というのは決して大きな運用成績ではありません。
投資信託で得られる利率は、それこそかなり良くても3~5%と言われています。
投資に充てられる資金が100万円ほどしかないという人が、利率3~5%の運用をしたところで得られる収益はかなり少なくなってしまいます。
もちろん資金が減るわけでもなく、少しでも増えているならばそれで良しという人もいるでしょう。
しかし、まだまだ若く、少しでも富裕層に近づくチャンスが欲しいならば、多少のリスクをとってでも集中投資を行うべきなのです。
「投資は若いうちから始めたほうが良い」とよく言われます。
理由としては非常に単純で、
・若いうちの失敗は取り返しがつく
・複利の効果を最大限に使える
という2点が大きなポイントになります。
特に「複利の効果」というのは絶大です。
出典:投資資金100万円の人の最適な運用法
https://incomlab.jp/1-million-yen-investment-5273
投資期間が長いほど元金は「雪だるま式」に増えていくことになるため、複利の効果を最大限に得ることが出来ます。
複利の効果を考える際に有効な考え方として「72の法則」というものがあります。
これは、元金が2倍になる年数を計算するには、72を利率で割ればわかるというものです。
利率が9%の金融商品で投資した場合に元金が倍になる年数は8年ということになりますい、利率が3%の場合は24年もかかってしまうことになります。
24年間投資をしていて得られる収益が100万というのはあまり大きな成果であるとはいえないでしょう。
一方で9%で24年間投資をしていると元金の100万円は800万になっているので、高い利率で長い期間投資をするということがいかに有益なことかはお分かりいただけるかと思います。
このことからも、大きな元手を用意できない人たちは、「集中した高金利の積極的投資をするべき」だと言えるでしょう。
若いうちから積極的な運用を始めて、富裕層の世界に少しでも近づいてみてはいかがでしょうか。