資産運用をしている方の中には、「いつかサラリーマンを辞めて、不労所得だけで暮らしていきたい」という夢を持っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
サラリーマンが、株式投資や不動産投資を始めた理由として、最も多いのは「給与以外に副収入が欲しいから」 で、さらに言うと副収入は副収入でも「安定した副収入が欲しいから」という理由が多いみたいです。
しかし、株式投資や投資信託などの運用でで安定した副収入を得るのはなかなか難しいものです。
株価の予測は難しく、個々の企業の業績でさえ安定しているものはそう多くありません。それに加えて、経済全体・株式市場の浮き沈みがあります。
プロの投資家(機関投資家など)でさえ、安定した運用をするのは難しく、素人が安定収入を得るなど夢のまた夢です。
そして、不動産投資ですが、こちらは「ある意味」安定します。
ですが、その利回りが良いとは限りません。
運良く安定した入居が期待でき、物件そのものの価値が向上するモノを掴めれば可能性はありますが、不動産オーナーとなる方の多くは常にいくつかのリスクと戦うことになります。
不動産投資の大きなリスク
不動産投資において最も怖いリスクが「空室リスク」です。都心といえど空室が続くこともあります。
そうすると購入当初に見込んだ収入が得られず、ローン返済に苦しむことになります。
ここではまず「郊外」と「都市部」に分けて考えてみましょう。
「郊外」の工場や大学などがあるところには、一定の需要があり、投資を勧められることも多いかもしれません。
しかし、大学や工場といった特定の入居者の賃貸需要に頼っていると、「その需要」が無くなると、一気に空室となり苦しむことになります。
また、特定の需要に頼っていた物件の場合、一度勝ち筋がなくなってしまうと、リカバリーする手段がありません。部屋を綺麗にしようと、家賃を下げようと需要を取り戻すことはないでしょう。
特に大学は、生徒を集めるため、郊外から都心に移転するケースが増えています。「郊外」の不動産に投資するのは、いつその需要が崩れるのかわからないというリスクがあります。
出典:甘い話の裏側!失敗事例から学ぶマンション経営のリスク
https://incomlab.jp/apartment_management_failure-3900
一方で都心などの土地の価値が高いところは、競争が激しく入居者を募集する広告費もかなり高くなり、想定外のコストもかかります。
常に過激な競争に晒されているため、維持費や手間も高く、そもそも高い利回りを期待することができません。
都市部では、高級住宅街や巨大商業ビルなどのみで、一部の不動産が安定して高い利回りが期待できますが、数億〜数十億円規模の投資となるこれらの物件は、ローンを組んだとしてもほとんどの人には関係のない話でしょう。
脱サラするにはいくら手取りが必要か
そのような状況の中で、不動産投資だけで生活していく難しさをさらに考えてみます。
「家賃収入(月収)がどれくらいになったら、サラリーマンを辞めても良いと考えているか?」というアンケートがありますので、結果を確認してみましょう。
参考:月収いくらでサラリーマンを辞められる? ~楽待新聞アンケート結果レポート~ |楽待不動産投資新聞
www.rakumachi.jp/news/archives/43807
Q:諸経費を除いた手取りの家賃収入(月収)がいくらになったらサラリーマンを辞めても良いとお考えですか?
A:
10万円以上 …………………………… 0.6%
20万円以上 …………………………… 1.6%
30万円以上 …………………………… 6.6%
50万円以上 …………………………… 24.4%
100万円以上 ………………………… 42.1%
300万円以上 ………………………… 8.6%
500万円以上 ………………………… 3.9%
1,000万円以上 ………………………… 3.1%
引退は考えていない …………………… 5.1%
もともとサラリーマンではない ……… 2.9%
すでに引退済み ………………………… 1.0%
つまり、月50~100万円程度の家賃収入があれば、多くの人がサラリーマンを辞められる(辞めよう)と考えている、つまり「脱サラ」を考えているということになります。
しかし、この結果からわかる通り、既に引退している人は1%も満たないという現状もあります。
結局は「辞めたいと思っていても、引退できない」人がほとんどを占めているようです。
これだけを見ても、現実は厳しいように思えます。
脱サラするために?不動産投資は大変
より現実的に考えるために、脱サラのためのシミュレーションをしてみましょう。
「いくらの/どんな物件を買えばサラリーマン卒業が近づくのか?」ということを具体的考えてみたいと思います。
築22年の物件A
・価格1億円
・表利回り12%
・返済期間 元利均等35年
・金利2.5%
・空室率15%
・経費率20%
・税率30%(所得税+住民税)
という物件を考えてみます。
この物件について諸々計算したところ、ざっくりした税引き後の収入は年間で約269万円(月20万円強)にしかなりません。
サラリーマン時代の年収を700万円と仮定し、セミリタイア後に同じ額の収入を得ようとした場合、単純に割り戻して計算してみると、まったく同じ条件で
1億円×(700万÷269万)≒ 2億6,048万円
の物件に投資しなければならないことがわかります。
2億6,048万もの物件となると、かなり難しい投資であることが理解していただけるかと思います。
資産運用で安定した収入を得る方法
今サラリーマンをやっている方で、安定した副収入が期待できるような資産運用をしたいと考えている方におすすめの方法は、ヘッジファンドでの運用です。
例えば、サラリーマンとしての今の年収が700万円程度で、35~40歳程度の方であれば、資産運用に回せる資金が1,000万円程度あるとします(不動産投資の頭金として考えても妥当なところでしょう)。
これを年10%のパフォーマンスが期待できるヘッジファンドに投資すると、25年後には複利の効果で1億円以上の資産に膨れ上がることがわかります。
この資産を運用していけばサラリーマンを引退しても、翌年からは年1,000万円以上の副収入(不労所得)を得ることができます。
また、1億円が将来的に見込めるとなれば、もう少し早い段階でサラリーマンとしての仕事を縮小したり、好きな仕事に転職したりと自由な人生設計ができるかもしれません。
ヘッジファンドについて詳しくは、以下の記事でも解説しています。是非参考にしてみてください。
『ヘッジファンドってなに?投資信託との違いとメリット・デメリットを解説』
『なぜ富裕層はヘッジファンドで運用するのか?自分で運用しない理由を考える』
『不動産投資よりヘッジファンドでの運用が絶対オススメな3つの理由』