適切な資金を投入している
資産運用において重要になってくるのは、なんと言っても「資金」です。元手がないことには運用を始めることができませんし、ある程度の準備をする必要があります。ただし、ここで重要なポイントとなるのは
「資産全体のうちいくら(何%)を運用に回すのか」
という点にあります。
投資をすれば資金は増えたり減ったりします。もちろん何も感じないでいることは難しいと思いますが、そこで必要以上に一喜一憂しない額を運用することをオススメします。
投資には「冷静な判断」と「我慢強い(忍耐力のある)意思決定」が重要です。
その2つが揺らぐことのない範囲内で資金を用意しましょう。
目標・計画がはっきりしている
投資をすると「できるだけ増やしたい!」と誰もが思います。ですが、その考えこそが危険です!
大きなリターンにはそれ相応のリスクが内在します。反対にリスクを抑えた運用をしていると大きなリターンを得ることはできません。
投資家の腕次第で、ある程度リスクを抑えつつリターンを大きくすることはできますが、基本的にはローリスク・ローリターン/ハイリスク・ハイリターンだと考えた方が良いでしょう。
そこで重要になるのは、具体的な数値を設定した運用目標・計画を立てることです。
一般的には、自分の達成したい目標金額・期間と今の資金から逆算して、なるべく長期的に計画を立てることが重要になってきます。
例えば、老後(70歳)に1億円の資産を用意したいと考えたとして、以下の人たちではこんなにも目標が変わってきてしまいます。
・50歳/資金1,000万円 ▶︎▶︎▶︎ 年+13% を20年(11.52倍)
・50歳/資金2,000万円 ▶︎▶︎▶︎ 年+9% を20年(5.60倍)
・50歳/資金3,000万円 ▶︎▶︎▶︎ 年+5% を20年(3.87倍)
・40歳/資金500万円 ▶︎▶︎▶︎ 年+11% を30年(22.89倍)
・40歳/資金1,000万円 ▶︎▶︎▶︎ 年+8% を30年(10.06倍)
・40歳/資金2,000万円 ▶︎▶︎▶︎ 年+6% を30年(5.74倍)
・30歳/資金300万円 ▶︎▶︎▶︎ 年+9% を40年(31.41倍)
・30歳/資金500万円 ▶︎▶︎▶︎ 年+8% を40年(21.72倍)
・30歳/資金1,000万円 ▶︎▶︎▶︎ 年+6% を40年(10.29倍)
このように、元の資金や期間・目標金額によって設定される値は大きく変わってきます。
少なくとも数字の上では、ある程度の資金と期間をもって運用した場合、大きなリターンを狙わなくともしっかりと資産を形成できることがわかるかと思います。
ただし、運用資金は、ご自身の資産全体における割合が重要です(ポイント1. 適切な資金の投入)。自身にあったバランスを検討しましょう。
自分にあった金融商品を選択している
最後に、これが最も気になるポイントだとは思いますが、投資において重要なポイントとしてどの金融商品を活用するかが挙げられます。
ここで重要なのは「銘柄」ではなく「金融商品」の選択だという点です。
やはり投資というと
「〇〇の株価が〜」
「ドルが〜、ユーロが〜」
などと銘柄等に興味がいってしまいがちです。
ですが、そもそも金融商品の種類によって、それぞれ特徴があります。ここではそれぞれについてメリット・デメリット等を順に見ていきましょう。
【株】
概要:いわゆる株式投資。企業の株を売買して様々な利益を得る。
特徴:非常に高い専門性が必要。加えて調査・分析等にもとても時間がかかる。
こんな人にオススメ:高い専門性を持つプロのトレーダー。これから投資で生計を立てていこうと考えている個人トレーダー。
【投資信託】
概要:株式や債券がパッケージされたもの。値動きの中で売買して利益を得るのは株と同じ。
特徴:議場に広く認知されており最もメジャーな金融商品の一つ。市況に左右されることも多い。
こんな人にオススメ:まずは勉強したい人。本腰で運用を始める前に”とりあえず”で着手したい人
【債券】
概要:値動きの中で売買するのは株・投資信託に同じ。加えて、利息を獲得することができる。
特徴:満期まで保有することで、基本的に元本が保証された中での利益を得ることができる。
こんな人にオススメ:ある程度の資金があり、リターンの割合は低くても確実な運用をしたい人
【FX】
概要:為替の値動きの中で外貨の売買によって利益を得る
特徴:「レバレッジ」をかけることによって、リスク・リターンを何倍にもできる
こんな人にオススメ:資金は少なくても大きくリターンを狙いたい人(ギャンブラータイプ)
【不動産】
概要:不動産を介して運用を行う。家賃収入のようなインカムゲインと転売によるキャピタルゲインがある。
特徴:収入を得るポイントが2つある。ローンなど、自己資金以外も活用できる。
こんな人にオススメ:不動産に詳しい(不動産関連の業務経験がある)
【ファンド】
概要:プロのファンドマネジャーの運用に資金を預け入れる。運用を任せパフォーマンスに応じてリターンを得る。
特徴:ファンドマネジャーに運用を一任。出資の際の審査や最低金額が1,000万円からなどハードルは比較的高め。
こんな人にオススメ:ある程度まとまった資金のある人。知識は少なくともプロと同等の運用がしたい人。
海外のファンドなどは最低出資金が1億円などと、なかなかハードルが高いものも多いですが、国内の小型ファンドであれば、数百万〜出資できるところも見つけることができます。
当サイトでは、私の外資系投資銀行時代の知識と経験から、信頼のおける優良ファンドをランキング形式で紹介しています。興味のある方は是非参考にしてみてください。
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株、投資信託、債券、FX、不動産、投資ファンド…形は違えど世の中には様々なタイプの運用方法があります。
近年ではNISAやREITなどに代表されるような新しい制度や仕組み・金融商品も登場しており、国全体においても「貯蓄から投資へ」といった流れは加速してきていると言っても間違いないでしょう。
程度の違いこそあれ、ほとんどの方が何かしらの投資をして資産を運用している時代になってきています。
「〇〇株がXX倍」といった個別銘柄の記事や、チャートの見方といった手法・方法論、相場の読み方・勝ち筋の見つけ方などの必勝法などについつい興味が向きがちですが、重要ポイントはそれ以前の準備の段階にあります。
既に資産運用をしている人も、これから投資を始めようと考えている人も、是非一度ゆっくり考えて確認してみてください。
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