ひふみ投信とは
ひふみ投信の名前を聞いたことがある人は少なくないでしょう。
レオス・キャピタルワークス株式会社という会社が、委託・販売する、有名な投資信託です。同社の最高経営責任者(CEO)であり、投資の責任者(最高投資責任者, CIO)でもある、藤野英人氏もカリスマとして有名です。
ひふみ投信が有名になった理由はいくつかありますが、藤野氏の知名度だけでなく、レオスが「直販」しているといった点も考えられるでしょう。いわゆる”独立系”とも呼ばれる投資信託で、証券会社を通じて取引するのではなく、レオスに直接口座を開設して投資します。
もちろん、運用成績が凄まじかったことも、人気の理由でした。2017年頃までの運用成績は素晴らしいものがありました。ここ2,3年は少し芳しくないようですが、まだまだ注目の投信です。
『ひふみ投信は今後どうなる?大きくなりすぎた注目ファンドの10年後について考える』
ひふみ投信の概要
■ ファンド名:ひふみ投信
■ 運用会社:レオス・キャピタルワークス株式会社
■ 最低出資額:毎月1万円から積み立て可能
■ 主な投資戦略:国内成長株、外部環境に合わせた柔軟な運用
■ URL:https://www.rheos.jp/
ひふみにある3種類の投資信託
このように「ひふみ投信」として、ひとまとめに語られてしまいがちですが、実はレオスの販売する投資信託には以下の3つの種類があります。
・ひふみ投信
・ひふみプラス
・ひふみ年金
それぞれに特徴があるので整理してみましょう。
「ひふみ投信」は先述の通り、レオスの販売する直販の投資信託です。この投信がはじめに設定されたため、レオス=ひふみ投信、という認識が広く一般に浸透しました。
ひふみ投信は、運用だけでなく、レポートの配信や限定セミナーなど、投資家(出資者)への特典も充実しています。
「ひふみプラス」はその後設立された、公募投資信託です。こちらは、普通の投資信託同様に証券会社で取引することができます。
ひふみプラスの場合、ひふみ投信のような特典はありませんが、信託報酬(運用管理手数料)が、ひふみ投信よりも安く設定されています。
その分、ひふみ投信では「無料」に設定されている購入時手数料が発生する場合もありますが、長期保有をすれば、こちらの方が総合的な手数料は割安になります。また、SBI証券のように、手数料をゼロに設定している場合もあるので、きちんと調査することが重要です。
最後に「ひふみ年金」ですが、こちらはその名の通り、年金として「iDeCo(確定拠出年金制度)」を活用し、掛け金を所得税から控除できるというメリットがあります。つまり、節税効果があるのです。
また、信託報酬(運用管理手数料)も3種類の投資信託の中で最も割安に設定されています。
ちなみに、どの投資信託も「ひふみ投信マザーファンド」という共通のマザーファンドで運用されるため、運用成績(パフォーマンス)は概ね一致します。
仕組み(制度)や特典、手数料などをきちんと考慮して、自分に合ったものを選ぶようにしましょう。
それぞれどんな人におすすめか
まずはじめに、「ひふみ年金」を活用して、節税効果を十分に活用した上で、運用をはじめるようにしましょう。手数料も割安ですし、まずは「ひふみ年金」から始めれば問題ありません。
「とりあえず投資を始めてみたい」
「投資はよくわからないけど、一応何かに手をつけておきたい」
という人は、ここから始めるのがオススメです。
ただし、iDeCoには限度額(上限)があるので、全てをひふみ年金で運用するわけにはいきません。
次に「ひふみ投信」ですが、正直こちらを優先する理由は多くありません。
購入時手数料の無料に釣られてしまうと、信託報酬で痛い目をみることになります。購入時の手数料が一度きりなのに対し、信託報酬は継続的にかかってくるため、長い目で見ると、どちらが重要かは明らかです。
ただし、特典であるレポートやセミナーに興味があるという人が少額を保有するのであれば十分に価値があります。必要な金額をきちんと見極めるようにしましょう。
そして、最もおすすめできるのが「ひふみプラス」です。
信託報酬も安く、証券会社で手軽に取引でき、もちろん限度額(上限)もありません。まとまった資金を運用したい人や、長期での運用を考えているならば「ひふみプラス」がおすすめです。
実際に、3種類の中で最も投資家人気が高く、マザーファンドの約8割をこのひふみプラスで集めています。
このように投資信託には様々な種類があり、それぞれ一長一短があります。
また、最近はいわゆる証券会社で取引できる公募の投資信託だけでなく、ひふみのような独立系の投資信託や、個人投資家向けのヘッジファンドなども登場してきています。
資産運用の選択肢は数多くあります。是非いろいろと比較し、検討してみてください。