ヘッジファンドと投資信託はどっちが良いのか
日本でも個人が資産運用をすることが当たり前になってきました。
株をやっている人は少なく無いですし、NISAやiDeCoなどの制度も充実しています。
より積極的に運用をして副収入を増やし、FIRE(Financial Independence, Retire Early、早期リタイア)をすることもトレンドになってきています。
そんな中でも投資初心者に人気があるのは、やはり「投資信託」です。
投資信託は、誰でも簡単に買うことができ、また少額からスタートしやすい点が人気のポイントです。
ですが、これまで人気だった投資信託に対抗して、最近少しずつ耳にするようになっているのが、ファンド(ヘッジファンド)での運用です。
ヘッジファンドとは投資を専門にする資産運用機関やそのサービスのことです。
投資家から預かった資金を、投資のプロであるファンドマネージャがまとめて運用し、そのリターンを出資者に還元します。
今までは、日本ではあまり馴染みのない存在でしたが、最近は低リスクでハイパフォーマンスを狙える投資先として注目が高まっています。
ヘッジファンドで運用することが少しずつ一般的になっている一方で、特に私募型のヘッジファンドはネットなどから得られる情報が乏しく、口コミや評判を知ろうと思ってもなかなか調べきれないのが現状です
そこで今回は、皆さんが出資を検討する際の参考になるよう、特に話題になることが多いヘッジファンド「BM CAPITAL(BMキャピタル)」と投資信託の中でも評価の高い「セゾン資産形成の達人ファンド」を徹底比較したいと思います。
BMキャピタル vs セゾン資産形成の達人ファンド
注目ファンドの「BM CAPITAL(BMキャピタル)」と「セゾン資産形成の達人ファンド」ですが、その性質やおすすめできるポイントは大きく異なります。
一口に「良い」とは言っても、その本質は全くの別物です。
ここでは
・戦略
・契約形態/スキーム
・最低出資金
・パフォーマンス(実績)
・公開情報
の5つの観点でこの2つのファンドを比較していきたいと思います。
【戦略】バリュー投資のBM、分散投資のセゾン
BM CAPITAL(BMキャピタル)は、バリュー投資を主な戦略としています。
バリュー投資とは、企業の本質的な価値を一つ一つ見極め(算出し)、価値と価格(株価)を比較した上で投資をしていくものです。
会社の「本質的な価値」を投資判断の基準としており、ファンダメンタルズ分析を基礎としていることがわかります。
企業価値の評価が上手くできれば儲かるため、ファンドマネージャーの腕が良ければ大きな利益を得ることができます。
一方でセゾンでは、世界中の市場のあらゆる業種に対しての分散投資を行なっています。
分散投資のメリットとして、ある一部分が倒れても(損を出しても)他の部分で補填できるという点が挙げられます。
つまり一つ一つの企業・業種を評価するのではなく、損失を回避するような“仕組み”を活用するというものです。
BM CAPITAL(BMキャピタル)は企業の評価を重視し、セゾンは運用の技法(テクニック)で勝負しているということがわかります。
【契約形態/スキーム】市場直結のBM、ファンド・オブ・ファンズのセゾン
BM CAPITAL(BMキャピタル)はファンドと直接契約し、その契約したファンド(BMキャピタル)が直接市場で株取引を行います。
つまり、仲介業者や中間組織などを挟むことなく、全て自前でやっているということです。
全て自前でやるということは、その分余計なコスト(中間手数料)がかからないということであり、よりシンプルでストレートなスキームであると言えるでしょう。
一方で、セゾンはファンド・オブ・ファンズ形態であり、実際に運用を行うのは契約をするセゾンではありません。
運用先のファンドは、セゾン独自の条件によって選別されており、世界的に有名なファンドも含まれていますが、セゾンだけでなく、運用先のファンドにも手数料を支払うことになり、二重コストは避けられません。
参考:セゾン資産形成の達人ファンド|積立投資・つみたてNISA(積立NISA)ならセゾン投信
https://www.saison-am.co.jp/fund/master/
セゾン自体が運用するよりも質の高い運用が期待できる場合もありますが、より大きなプロの力を活用するために、段階的に投資する先がセゾンだと考えればよいでしょう。
BM CAPITAL(BMキャピタル)は全て自前でシンプルなスキームであり、セゾンは中間コストをかけて段階的な構造になっているが、それぞれの役割ごとに組織を分けているスキームであると言えます。
【最低出資金】1,000万円のBM、月々5,000 円のセゾン
BM CAPITAL(BMキャピタル)では原則1,000万円が最低出資金として設定されています。
私募型のヘッジファンドとしては比較的低い(それでも一般的には大金ですが)最低出資金が設定されており、ファンドとしてもまだ小規模〜中規模程度(数十億〜100億円程度)であると推察できます。
一般的な投資信託などとは異なり、そもそもヘッジファンドは一部の限定された人たちのためのサービスです。
少人数からしか募集しないので、ファンドとしての運用額を確保するためには1人当たりまとまった金額を出資する必要があります。
一方でセゾンでは、月々5,000円からの積立投資ができます。
この金額は誰でもはじめやすく、広く一般に向けた投資商品であるということがわかります。
実際、投資家の数(口座開設数)は11万人を超えているようで、資産総額も約1,719億円にまで膨れ上がっています(※2021年9月時点)。
平均すると50~60万円程度の資金を運用しているということになり、一人当たりの投資のハードルも低いと言えるでしょう。
BM CAPITAL(BMキャピタル)はまとまった資金のある少人数向けで、セゾンが広く一般に解放されたハードルが低いものと言えます。
【パフォーマンス(実績)】常に年10%のBM、動きのあるセゾン
あくまでもファンドが公開している情報ですが、BM CAPITAL(BMキャピタル)は設定以来平均して年10%以上の利回りを記録しているようです。
直近5年で資産を2倍以上にしているということは、平均すると年18~20%程度のパフォーマンスであると算出できます。
また、マイナスになった(損失を出した)年が一度もないという実績も驚異的です。
参考:BM CAPITAL | https://bmcapital.jp/
一方でセゾンでは、直近一年で+33.89%(2021年9月2日時点)のパフォーマンスを記録しています。
この数字だけを見ると脅威的ではありますが、ご存知の通り、コロナショックで落ち込んだ株価が戻ったに過ぎないので、短い期間でのデータだけを当てにすることはできません。
設定以来の実績を見てみると、資産が横ばいの時期やマイナスになってしまっている年もあることがわかります。
参考:運用状況・レポート | セゾン資産形成の達人ファンド | ファンド・プランの紹介|つみたてNISA(積立NISA)・積立投資ならセゾン投信
https://www.saison-am.co.jp/fund/master/status/
セゾンは、いわゆる「インデックスファンド」なので、相場に左右されやすく、ボラティリティが高い(振れ幅が大きい)と言えるでしょう。
長い目(14年)で見ると資産を3倍程度に増やしていますが、タイミング良く投資できれば大きな儲けが期待できる一方で、時期を外すと損をしてしまうことがあるかもしれません。
2020年のコロナショックのように、市場全体が大きく落ち込む時期には、合わせて暴落する危険性もあるので、売買のタイミングには注意しましょう。
[最近の株式市場について]
コロナショック以降、一度暴落した株価は大きく回復しており、この時期に投資を始めた多くの人が資産を増やしているようです。
ですが、昨今の株価高は、経済活用によるものではなく、金融緩和や各国中央銀行によって買い支えられているのというのが金融業界の見識です。
つまり、実体経済と乖離して不自然に株価だけが上がっている状況であり、今後何かの表紙に大きく暴落する危険な状態にあると考えられています。
今後の株式市場に大きなリスクがあることを考えると、市場に連動する金融商品への投資は注意が必要です。
【公開情報】問い合わせて確認するBM、HPに公開されているセゾン
BM CAPITAL(BMキャピタル)は公開されている情報があまり多くありません。
当記事のようにBM CAPITAL(BMキャピタル)について独自にまとめている記事はありますが、公式に公開されている情報は以下のような簡易ページに限られます。
参考:BM CAPITAL https://bmcapital.jp/
これは、BM CAPITAL(BMキャピタル)が独立系ヘッジファンドであり私募であるためでしょう。
限られた投資家のみが知り得る情報をむやみに公開しないことで秘匿性と投資家への価値を高めているのだと考えられます。
ただし、完全に情報を制限しているわけではなく、直接アクセス(問い合わせ)すればきちんと説明を受けられるようです。
具体的な手数料や過去の実績なども、対面であれば教えてくれるかもしれないので、興味のある人は問い合わせて確認することをオススメします。
BM CAPITAL(BMキャピタル)は私募のヘッジファンドのため、直接連絡して詳細説明を聞く必要があります。
運用を考えている人はBM CAPITALのホームページから問い合わせてみましょう。
一方で、セゾンはHPも充実しており、細かく様々な情報が公開されています。
参考:セゾン資産形成の達人ファンド|積立投資・つみたてNISA(積立NISA)ならセゾン投信
https://www.saison-am.co.jp/fund/master/
投資戦略や過去の実績だけでなく手数料や目論見書といった細かい情報まで全て公開されています。
これは広く一般に募集をかけているからこそと考えられます。
一方で、すでに情報が公開されている分、問い合わせて担当者と直接話をしたところで、資料(HPやパンフレットなど)以上の情報は出てこないかもしれません。
セゾンの運用情報はレポートして公開されており誰でも詳細まで閲覧することができますが、複数の他のファンドを介するファンド・オブ・ファンズというスキームのため、それぞれのファンドが投資している銘柄までは把握できなかったり、細かい数字の内訳が複雑だったりと、理解するのにかなりの労力や知識を要します。
「どのような会社の株を買っているのか」「どんな分析をしたのか」といった具体的なことについては、むしろBMキャピタルの方が詳しく知ることができるかもしれません。
【まとめ】本格派のBM、誰でも始めやすいセゾン
ここまで比較してきた情報をまとめると以下のようになります。
BM CAPITAL | セゾン資産形成の達人ファンド | |
戦略 | バリュー投資 (本質的な価値に注目) |
世界への分散投資 (仕組み的にリスクを分散) |
契約形態 /スキーム |
直接契約で全て自前で運用 (シンプル) |
機能ごとに組織を分化 (ファンド・オブ・ファンズで複雑) |
最低出資金 | 1,000万円 | 月々5,000円の積立投資 |
パフォーマンス (実績) |
平均年10%以上 年単位でのマイナスはない 安定的で堅実な実績 |
長い目で見ればプラス ボラティリティ(振り幅)は大きい 当たれば大きく、外せば損。 市場にも連動するためタイミングが大事 |
公開情報 | 限られた情報のみ公開 詳しくは問い合わせて確認 |
細かいことまで全て公開 自分で細かく調べて確認する必要あり |
以上の比較を見ても、仮にある程度のまとまった資金を運用したいと考えているのであれば、BM CAPITAL(BMキャピタル)の方が圧倒的におすすめです。
・表面的なテクニックでなく企業の本質的価値に注目している
・スキームがシンプルでムダがなく、わかりやすい
・高い利回りで安定しており、リスクが小さい
など、投資家にとって重要なポイントがきちんと押さえられています。
私募のため公開されている情報は少ないですが、直接問い合わせて情報収集すればなんの問題もありません。
そもそも大切な資産を運用するのですから、広く知られているようなどこにでもある情報だけに頼らず、直接会って話を聞き、自分自身の目で確認するべきです。
資金面のハードル(1,000万円)さえ問題にならないのであれば、BMキャピタルを選ばない理由はありません。
1,000万円以上の運用を検討している方であれば、間違いなくBM CAPITAL(BMキャピタル)がおすすめです。
ぜひ問い合わせて、ヘッジファンドのハイレベルな運用がどんなものなのかその目で確認してみてください。
一方で、セゾンは情報にもリーチしやすく5,000円という少ない資金でも始められる手軽な運用と言えるでしょう。
BMキャピタルと比較するとパフォーマンスにばらつきがあるようにも感じますが、それでも広く募集をかけているファンドとしては十二分な実績を残していると言えます。
また、BM CAPITAL(BMキャピタル)で運用しつつ、セゾンでの運用を試すという方法もあるでしょう。
まとまった資金はBMキャピタルに任せ、月々の少額をセゾンにつぎ込むことで、自身のポートフォリオを多様化させることもできますし、双方についての理解を深めることもできます(1,000万円の運用資金が用意できる人であれば、月々5,000円の積立はそこまで大きな負担にはならないはずです)。
ある程度の経験や資金があり本格的に運用をしていきたいという人はBM CAPITAL(BMキャピタル)が、運用資金はあまりないけれど、とりあえず運用を始めてみたいという人はセゾンからスタートすることがおすすめです。
BM CAPITAL
■ 会社名:ビーエムキャピタル合同会社
■ 所在地:〒106-0032 東京都港区六本木7-18-1
■ 最低出資額:1,000万円
■ 主な投資戦略:バリュー投資、アクティビスト投資
■ URL:https://bmcapital.jp/
セゾン資産形成の達人ファンド
■ ファンド名:セゾン資産形成の達人ファンド
■ 最低出資額:5,000円以上1円単位
■ 主な投資戦略:ファンド・オブ・ファンズ型の分散投資
■ URL:https://www.saison-am.co.jp/lp/
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